新生活応援ー肉体疲労と精神疲労について

4月から期待と不安の中で新しい生活をスタートさせている方も多いかと思います。
「ついつい頑張り過ぎ」たり、知らないうちに「ストレスを溜め込んだり」というのが、この時期多くなりがちで、疲労を溜めがちにもなってしまいます。
今回は、そんな状況を乗り切るために「疲労」について特集しました!

疲労とは、心や体に過度な負荷(ストレス)がかかったことにより日常的な活動能力が下がってしまう状態です。
「ただの疲れ」と軽視しがちですが、実は痛みや発熱と同様体の異常を教えてくれる大切なサインの一つです。
このサインを見逃してしまうと、健康を著しく害してしまう場合も・・・そんな疲労は、主に肉体疲労と精神疲労に分けられます。

日々の生活で感じるこうした疲労感は、急性疲労と呼ばれ、普通は休息や睡眠で解消されます。
しかし、数日経っても解消されない場合は、慢性疲労に進行している状態で注意が必要です。

疲労が溜まり、慢性疲労となると、からだに異変も生じます。

疲労の原因は、大きく2つに分けられます。
ひとつは、活性酸素による酸化ストレスが原因で、神経細胞が破壊されます。活性酸素の量が抗酸化物質の量を上回ると筋肉や自律神経が攻撃され、からだに異変が生じます。
もうひとつは、自律神経の乱れにより、自律神経の中枢がある脳がダメージを受けて、行動・心の症状があらわれます。

さらに疲労が蓄積すると、防衛反応としてステロイドホルモンが分泌されます。
ステロイドホルモンが多量に分泌されると、血管の老化による動脈硬化やインスリン抵抗性による高血糖・肥満などのリスクが高まり、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、メタボリックシンドロームにかかりやすくなって心筋梗塞や脳梗塞などの原因となります。

ステロイドホルモンは免疫を下げる作用もあり、さらに疲労が蓄積することで免疫系が働きにくくなり、がんの進行から身体を守る防衛機能も低下します。